①住宅の間取り計画に興味がある人
②間取り計画中のプランが決まらず迷っている人
③住宅プランニングに興味がある人
今回は住宅の間取りについて書きました。住宅の間取りをプランニングするのって楽しそうですよね。施主様だけでなく提案する側も楽しいものです。
これが実際に自分の家となると決断するときに悩む事も多いのです。
新築住宅の間取りあなたならどうやって考えますか?
住宅購入者は住宅会社との契約を決意してから、着工〜引越しに至るまで多くの決定・決断が必要になります。初めて家を建てる場合、何をそうすればよいのかわからないので期待だけでなく不安も抱えながら準備をすすめる人も多いと思います。
こんな私ですが18歳の頃から建築現場で仕事をはじめて、長年に渡り建築業界に関わって参りました。一級建築士の資格を取得して今も住宅業界で仕事をしております。
今回は住宅を計画中の人や住宅業界の仕事に興味がある人に、少しでも『役に立った』と思って頂けると幸いです。
間取り疲れたら気分転換に日照について考えませんか?
建築計画の中で間取りを考えるのは最もワクワクする打ち合わせです悩んで決めきれない人も多いと思います。(ずっと考えていると疲れます)
こんな時は少し頭をリフレッシュして『日照について』考えてみませんか?太陽の光は『建築の大切な計画条件』の一つなんですよ。日照条件の良い家は冬場温かいですから。
因みに敷地の条件を少し思い描いてください。どれもバラバラですよね。同じ分譲地でも『南側や東側に家が立っている敷地』もあれば『南側や東側に道路に面している敷地』もあります。
周辺の状況で敷地の日照環境はそれぞれ変化が生じます。同じ間取り(プラン)で建てたとしても敷地条件によって家の室内環境は全く異なるものになります。
比べてみよう敷地条件による環境の変化
例えば以下の分譲地に『敷地A』『敷地B』があるとします。この分譲地で少し計画について考えてみませんか?

敷地Aは朝から夕方まで、日照が良い
敷地Bは朝は南東の既存住宅によって日照が悪い
敷地Bは正午の日照が良い
敷地Bは夕方の日照が良い
敷地Aは日照条件が良いので間取りの計画は自由度が高くなるので良いのですが、東南の角地なので土地の購入費用も他の土地より割高になりそうですね。
敷地Bは敷地の日照条件を優先して考えると条件が絞られてきますが、土地代は敷地Aに比べてお手頃だと思います。
ものは考えようです。土地条件は自由度が高ければ悩むことも多くなります。逆に条件が絞られていると判断がしやすくなります。
日照条件を調べてみよう
イメージしやすいように下の図に記載してみました。まずは敷地Bの日照条件を簡単にブロック分けしてみましょう。

質問!ゾーンABCあなたならどこをリビングを計画する?
日照条件を朝、昼、夕の時間帯で分けて考えてみましょう。
- ゾーンA・・・朝✖ 昼○ 夕✖
- ゾーンB・・・朝✖ 昼✖ 夕○
- ゾーンC・・・朝✖ 昼○ 夕○
結果:敷地Bでは『ゾーンC』の日照条件が良さそうですね。敷地の中で一番日照条件の良い場所を見つけました。それではゾーンCに家族のくつろぎ空間(リビング)で計画してみましょう。

リビングの位置を固定して、大雑把なゾーニング(ゾーン分け)が出来ました。
敷地条件を読み取って、条件が良い場所にリビングを計画することで間取りの骨格が決まってきますよね。まずは大雑把なゾーニングを行いそれから詳細設計に移ります。
何もないところに意味なく間取りを配置するよりもずっと納得度が高くなりませんか?
建築は何もない場所に、書いた図面を使って形にしていく面白い仕事です。今回のような計画とは別に、構造(強度・耐震)・材料(物流・商流・品質・製造)・環境(省エネ・光熱費)・法規(建築基準法・都市計画法等)・施工(安全・品質・工期・原価)と学ぶことが多く、大変ではありますが、知識や技術が身につくとドンドン面白くなる仕事ですね。

住宅建築のアドバイスや40代になって自身の変化、趣味・挑戦について記事にしてます。一級建築士/一級建築施工管理技士/宅建士