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失敗しない家造り《システムキッチン編》

キッチンとダイニングの関係は切っても切れないものです。アニメのサザエさんではキッチンで作った料理を居間に運び、座卓で食事を取る風景を目にします。

日本での生活習慣の変化によりキッチン(厨房)とダイニング(食卓)との関係性も変化してきました。

最近では、ペニンシュラキッチンやアイランドキッチン等のオープン型キッチンが主役となって、キッチン+ダイニングの考え方がプランニングで多く用いられています。

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アイランドキッチンとは

ヨロズヤ
ヨロズヤ
アイランドキッチンとはキッチンを『島』に見立てた製品で壁面から離して部屋の中央付近に設置するキッチンです。開放的なキッチンで憧れる人は多く大変人気なキッチンでもあります
※ペニンシュラキッチンとは半島を意味したキッチンタイプで開放的オープンタイプだけど壁に面したキッチンです。

アイランドキッチンとダイニングの関係性について

【画像:出典LIXIL】アイランドキッチンのイメージ

キッチンとダイニングの関係性は強く、プランニングのポイントになる点です。この関係性に超えられない壁もあります。キッチンとダイニングの高さです。

  • ダイニングテーブル高さ700程度
  • キッチン天板高さ800〜900程度

開放的でダイニングと一体感が出せそうなアイランドキッチンですが、そもそも高さが異なるためアイランドキッチンの天板をダイニング側から活用することは難しいのです。

ワンコロ
ワンコロ
ダイニング側にハイチェアを使えばアイランドキッチンの天板をダイニングから使用することは可能ですが、家族で食事をするスペースとしては難しいワン?
そもそもアイランドキッチンの最大のメリットは広いワークスペースとダイニング側からの繋がりだと思うのですが、実はダイニングと同一空間であっても高さの壁が生じます。アイランドキッチンを中心にプランニングしてもハイチェアや、キッチンの床高さを下げる等の工夫をしなければキッチンの広い作業スペースを活用するのは難しいのです。
開放性だけを求めるのであれば問題ありませんが、いざ使ってみると使い勝手から後悔する事もありますよ。

他にもあるアイランキッチンの注意事項

アイランドキッチンの最大の弱点は、リビングやダイニングからキッチンが丸見えとなる事です。カタログやショールームで、綺麗に整った部屋に設置されたアイランドキッチンを見て憧れる気持ちはよくわかります。

実際の生活では、洗い物や食材のゴミ、調味料等キッチンまわりは散らかることが多いのです。毎日キッチンをピカピカに掃除できればよいのですが、共働きが当たり前の今の時代では常にキッチンを掃除しておくのは大変ですよね。

アイランドキッチンを見た目だけで選ぶのではなく、実際の生活を想像しながら検討をする事をおすすめします。

デメリットばかりを伝えてきましたが、開放的なキッチンはダイニングやリビングと繋がりを感じる事が出来るため、人気なオープンキッチン。流し元の前に少し壁を立ち上げて隠す方法もあります。

このタイプのキッチンなら開放的な繋がりを確保されたまま、流し元を隠すことが出来る為実用的なキッチンです。造作収納と組み合わせることで収納スペースも確保できます。

今回紹介したのは大手住宅会社タマホームの標準仕様キッチンです。アイランドキッチンやペニンシュラキッチンでは無く、通常のI型キッチンと造作収納を組み合わせる事で、開放的で実用的なキッチン仕様を安価に作り上げてます。

既製のアイランドキッチン・ペニンシュラキッチンより安価で、リフォームの時にも安く交換が出来るアイデアキッチンですね。ユーザーが長期的にコストメリットが出る様な考え方自体は非常に共感できます。

キッチン選びは住宅建築の大きな楽しみの一つでもあります。奥様の意見や要望で決まる事が多いのです。

キッチンだけのスペースや機能で選ぶのでは無く、ダイニングやリビングとの関係性を視野に入れて考えると良いですよ。

是非参考にしてみてください。

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