①木造住宅の耐火性能に興味がある人
②耐火性能とお得に建てるポイントを知りたい人
こんにちはヨロズヤです!
前回は戸建て住宅市場の「木造住宅比率が8割以上である事」や「耐震性能」について書きました。今回は木造住宅の「耐火性能」と『お得』に建てるコツをお伝えしたいと思います。
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皆さんは木造住宅の耐火性能についてどの様なイメージをお持ちですか?
先入観だけで考えると耐火性能はあまり高くないとイメージする人も多いのでは?
木造住宅の耐火性能について
そもそも建築物の必要な耐火性能は建築基準法で定められてます。『防火地域』『準防火地域』では一定の規模を超えた場合に、『耐火建築物』『準耐火建築物』の基準をクリアしなければなりません。要するに火災リスクが高い地域は耐火に強い建物をたてるルールがあるという事です。木造でも考え方は同じです。
(余談)大都市圏の住宅密集地などでは『防火地域』『準防火地域』に該当する事がありますが、住宅が建築される大半の地域はそれに該当しません。22条地域と言われる防火を考慮した地域もありますが、耐火性能を求めない変わりに外壁等の防火構造を求められます。
防火地域・準防火地域に建てる場合は性能を満たす建材を使用する為、建築費が割高になります。土地から建築地を選ぶ場合は気にしたほうが良いですよ。
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耐火性能を確保してお得に建てる方法とは
安心してください。近年の木造住宅は『省令準耐火』と呼ばれる施工方法が主流となってきております。あまりコストが掛けずに耐火性能を向上させる事が出来ます。住宅会社によっては最初から標準扱いしている会社も多いですよ。
『省令準耐火』は火災保険が安くなる
新築に住宅ローンを活用する場合は火災保険の加入が必要です。『省令準耐火』の住宅は火災保険が安く加入できるのでお得です。
M構造 | 耐火建築物(共同住宅)等 |
T構造 | 耐火建築物(共同住宅建物以外)、準耐火建築物、省令準耐火建物 |
H構造 | 一般的な木造住宅 |
火災保険がお得!総額30万円〜50万円のメリット!
火災保険の価格は(M構造=安く)〜(H構造が=高い)の3段階です。省令準耐火にすることで火災保険は安くすることが出来ます。保険会社・地域・住宅の価格によっても価格は変動しますが、H構造からT構造にすることで加入料金は35年の火災保険合計額は約30〜50万くらい安くなります。(以前は35年一括で加入する事が出来ましたが、現在は10年毎の加入更新となりました。)
省令準耐火は建築基準法で要求されている工事ではありませんが、お客様が任意で選択することが出来る工事なんですよ。住宅の購入者は、家を契約する時に火災保険までは検討出来ていない人も多いので、頭の片隅に入れておくと良いですね。
今回は耐火性能と火災保険の関係について書いてみました。『省令準耐火』は、今では一般的な工事として認識されておりますが、建物のコストを徹底的に抑えている住宅会社では未だに標準仕様にしていない事もあります。建築コストを抑えても結局は火災保険で高くなるという本末転倒にならないように気をつけて住宅購入を検討しましょう。
省令準耐火は仕様が確立して年数が浅い為、施工者の知識不足による施工不具合が懸念されます。今後機会があれば『施工方法・管理方法』についても書きたいと思います。
住宅建築のアドバイスや40代になって自身の変化、趣味・挑戦について記事にしてます。一級建築士/一級建築施工管理技士/宅建士