家造り

家族が幸せに暮らす家(健康に暮らす編)

家を建てる人の多くが『家族との幸せな場所と時間』を作りたくて決断すると思います。安全・安心で長く住み続けられる家が理想です。

住宅会社での提案は、理想を叶える言葉が巧みに用いられるため、具体的な説明というよりスペックや性能値での説明が多いと思います。

住宅会社の社員教育も簡単に伝わる言葉で説明する事が重要とされているので、当然なのですが、具体的に『安全・安心で長く住み続ける家』とは何かまとめてみました。

安全・安心・長く住み続ける家とは?

ヨロズヤ
ヨロズヤ
具質的にどのような機能・性能が求まられるのでしょうか?

家に求められる『安全・安心・長く住み続ける』とはなにか?
①災害時(地震・台風)に強い家
②健康的に暮らせる家
③光熱費が安くなる家
④火に強い家
⑤耐久性が良い家
⑥維持管理(メンテナス)性の良い家

 

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ワンコロ
ワンコロ
なんとなく理解出来る項目だワンね!でも健康的に暮らせる家?具体的にどういった事ワンか?

健康に暮らせる家とは?

家とは長い時間を人が過ごす場所です。家を建てる時は『使い勝手』『日当たり』『住宅設備』『デザイン』などに興味を向けてしまいがちですが、長く住み続けるためには住む人が『健康』に暮らせることが大切です。

ヨロズヤ
ヨロズヤ
ワンコロが言っていた、具体的な健康的な家を考えるについて関連する考えてみましょう

住宅がもたらす健康被害『ヒートショック』とは

ヒートショックとは室内の温度差が原因で生じる健康被害です。高齢者の方が多く、症状が重い場合は死亡につながる場合もあります。理屈は以下のとおりです。
《ヒートショックの原因》
①冬の寒い日に気温が低い脱衣所で服を脱ぐ
②血管が縮み血液が流れにくくなるので血圧が急上昇

③浴室で温かいお湯に浸かる

④血管が拡張して、急上昇した血圧が急激に低下
⑤気温の低い脱衣所へ戻る
⑥血管が縮み、血圧が急上昇する
⑦急激な血圧変化に耐えれず、心筋梗塞や脳梗塞につながる
家の作り方で生じた温度差により『心筋梗塞・脳梗塞』を起こすヒートショックにつながるのは恐ろしいですよね。実は交通事故による死者数よりもヒートショックによる死亡者数が多い現実からすれば無視できない問題です。

ヒートショックの対策とは?

まず住宅の温度差を解消することが大切です。家の中で暖房が効いているリビングだけが暖かく、脱衣所・トイレが寒い家はヒートショックを引き起こしやすいのでこれを防ぐためにはどうしたら良いのでしょうか?

室内の温めた(冷やした)熱が逃げるのは『窓』です。窓の対策をとれば、室内間の温度変化を抑えることが出来るので健康に暮らせる環境に繋がっていくのです。

画像出典:YKKAP公式HP

《窓の種類》
・アルミサッシ
・樹脂アルミサッシ
・樹脂サッシ
→『樹脂アルミサッシ』と『樹脂サッシ』の差額はそこまでありませんので出来れば樹脂サッシがオススメ!
→『アルミサッシ』から『樹脂サッシ』への差額は大きいのでコストと要相談ですね。

《ガラスの種類》
・単板ガラス
・複層ガラス
・複層ガラス(Low-E)
・複層ガラス(Low-E アルゴンガス)
・複層ガラス(Low-E クリプトンガス)
・トリプルガラス
・真空トリプルガラス
※遮蔽タイプ・断熱タイプ等種類は豊富です。

トリプルガラスは高額です。大きな開口のサッシだけ使用でも効果大!
→一般地では複層ガラス(Low-E アルゴンガス)はコストと性能のバランス的にも丁度よいと思います。
→寒冷地では高額ですがトリプルガラス使いたいのが本音です。

窓(サッシ)は光熱費を安く抑える!

樹脂サッシを使用すると冷暖房費が安くなるので光熱費にもメリットがあります。樹脂サッシの導入費用が高いと思っても、長い目で見れば安くなる事もあります。樹脂サッシの導入コストと光熱費のメリットをシミュレーションして考えましょう。

以下の参考値では年間14,200円光熱費が安くなるそうです。10年で14万、20年で28万と考えれば樹脂サッシの費用を取りも出せるかもしれませんね!

 

画像出典:YKK AP

ヒートショックだけでない健康との関係性

厚生労働省より発表されている『都道府県別に調査した冬の死亡増加率』では、寒冷地での増加率が低く、温暖地での増加率が高くなっております。これは寒さ対策として寒冷地では断熱性の高い住宅が建てられてきた結果、寒冷地は健康に暮らせている人の比率が高い事を示しております。
ヨロズヤ
ヨロズヤ
住宅の断熱性能が死亡増加率を下げると言われております。ヒートショック以外でも毎日の暮らしで温度差が循環機能への負担となるため、健康に影響があると言われております。
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結露によるカビ・ダニの発生

冬場は結露がカビやダニを発生させるため、喘息(ぜんそく)などの健康被害をもたらすリスクがあります。今までの一般地ではアルミサッシが主に使われてきましたが、気密性が良くなったことで結露という問題も増えました。

結露は室内と屋外の温度差による水滴の発生で、室内の環境にもよりますがアルミサッシの廻りがびしょびしょになる事で、カビやダニが発生し、喘息などの健康被害をもたらします。

結露の対策とは

結露の対策としては樹脂サッシを用いることが有効です。アルミは樹脂に比べて熱伝導率が高く、屋外で冷えたアルミが室内の温かい空気に触れて結露となります。樹脂は熱伝導率が低い為、結露しないのです。

換気も重要です。24換気システムをしっかりと廻して空気の循環させる事が結露対策にも有効です。

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まとめ

安全・安心・長く住める家に、健康を考えた家造りは必須です。住宅購入時や新築時のコストは気になりますが、健康に暮らせる為には『窓・換気』の種類や性能をしっかり確認することをオススメします。

特に窓(サッシ)は後から交換することが難しいパーツです。リフォームで二重サッシという方法もありますが、1ケ所で2回窓を開けるのも面倒ですよね。

人生の長い時間を過ごす環境のついて知っておくと便利ですよ。

 

家族が幸せに暮らす家(リビング編)住宅業界で家造りについての知識や技術を学ぶと自分が培ったものを使って、新築を検討している人達へアドバイス出来ることに意義を感じる事も多い...